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文化財学科

学部・大学院
FACULTY

文学部 / 文化財学科
DEPARTMENT OF CULTURAL HERITAGS STUDIES

ホンモノに触れて学び、守り、生かし、後世へ伝える

世界遺産や国宝の宝庫、奈良でこそ学べる文化財学。
800人を超える学芸員・文化財専門職員を輩出してきた実績。
あなたを文化財のスペシャリストに育てます。

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学びのポイント

ホンモノを題材に研究する

奈良県にある3つの世界遺産を始めとする数えきれないほどの第一級の歴史資料が教材。
ホンモノの文化財を使った研究を行います。

実証主義で文化財を科学する

文化財学科では、各分野の研究に役立つ最新鋭の優れた調査機器や分析装置を導入。
科学の目で文化財を解き明かす力を養います。

幅広い領域で文化財学を学ぶ

考古学、美術史学、史料学、保存科学を柱とした本学独自の文化財学を幅広く学び、
色々な手法を駆使して文化財に迫ります。

学びのフィールド

「考古学」「美術史学」「史料学」「保存科学」の4つのコースで構成。
文化財防災・レスキュー、文化財マネジメント、世界遺産、博物館などに関する実践力を身につけられます。

コース

考古学コース

「考古学」は、遺跡や遺物から過去の人々の生活を復元する学問です。実際に遺跡を発掘し、出土した土器や石器などのホンモノを自らの手で取り扱い、考古学専門職員・学芸員に必要なスキルを身につけます。

美術史学コース

「美術史学」は、絵画・彫刻・工芸などの作品を対象に、その成立の背景、時代ごとの造形表現の特色、制作技法の変遷などを考察する学問です。授業では展覧会や社寺の見学を組み入れ、積極的に実物を観察します。

史料学コース

「史料学」は、文化財に残された文字を通じて、歴史を研究する学問です。木簡、金石文、古文書、書籍などの文字史料に向き合い、先人たちが後世へ伝えようとしたメッセージを読み取り、その声なき声に迫ります。

保存科学コース

「保存科学」は、文化財の材質や技術を調べ、環境の変化から文化財を守る学問です。文化財保存のための技術や理論を学び、分析機器や薬剤を使った実習を行い、文化財を未来に伝えるための実践的技術を身につけます。

学べること

文化財防災・レスキュー

阪神淡路大震災・東日本大震災の後には文化財レスキューが活動しました。生命や生活の確保と同時に文化復興も重要です。文化財を活用した防災・減災やレスキューの方法を学び、地域文化復興に役立つ知識を習得します。

文化財マネジメント

文化財は過去の営みを伝える貴重なもので、未来に守り伝えていく必要があります。多様な文化財にふさわしい保存のあり方やそのすばらしさを地域づくりに生かす方法などを文化財の宝庫・奈良で実地に即して学びます。

世界遺産

豊かな歴史と文化に恵まれた奈良には、法隆寺や古都奈良、紀伊山地の霊場と参詣道という日本屈指の世界遺産があります。世界遺産の遺跡・文化財としての価値や、それらを未来に伝える仕組みや制度について学びます。

博物館

博物館や美術館では、文化財を収集、保管し、調査・研究して展示します。今日では、生涯学習の重要性が増すなかで、体験学習やセミナーの場としての役割も求められています。こうした活動についても学習します。

授業ピックアップ

考古学実習

考古学は遺跡の発掘調査を行い、出土遺物を整理するのが基本です。発掘に必要な基礎的技術を習得するだけではなく、遺跡から出土したての土器や埴輪を自らの手で扱う実践的な実習を行っています。

美術史実習

仏像の実測をしています。美術史実習では、仏像や掛け軸、工芸品を使って取り扱いを学びます。さらに地の利を生かして奈良のお寺や神社、美術館、博物館の見学を行います。時には京都や大阪にも足を伸ばします。

保存科学実習

ホンモノの文化財を教材として、出土木製・金属製遺物の保存処理や分析装置等を使った調査の基礎を学びます。紙製文化財の伝統的修理修復技術「装こう」についても基本的な工程を実際に学ぶことができます。

美術史演習

ゼミでは、刀剣や染織、工芸品、絵画、仏像などそれぞれのテーマについて資料を集め、調査し、発表し、ディスカッションし、研究をすすめていきます。写真は卒論中間発表会のプレゼンテーションをしているところです。

史料学演習

古代以来長く政治・文化の中心は関西にありました。奈良大学の立地はまさしく《関西のおへそ》です。文献史料で学ぶ歴史の舞台に簡単に飛び出せます。これは史料学ゼミの学外授業で見学した太安萬侶の墓です。

史料学講読

「史料学講読」では、ピックアップした文字資料を読み解きます。書物に記された文字、出土品や伝製品に記されたり刻み込まれた文字、さまざまな文字の向こうに、人々の営みを考えます。

保存科学概論

保存科学の歴史から現場の最先端調査まで、保存科学のすべてを学びます。将来自分自身の研究で使うことになる分析機器の説明や見学なども行います。3、4年生では実際に機器を使い、実践的に学ぶ機会もあります。

文化財演習

文化財を研究するには、コミュニケーションの力も大切です。2年生必修科目の文化財演習ではグループワークで学びを進めます。班別に課題を設定し、飛鳥や天理・桜井地域などを実際に歩いて調査し、成果を発表します。

教員メッセージ

文化財を守ることは、私たちの歴史と文化を守り、未来へ伝えること。文化財学を総合的に学び、その知識や技術を社会に役立てていきましょう。

文化財学科では、考古学、史料学、保存科学、美術史学の各分野を中心に、文化財について「現地・現物主義」で実践的に学びます。文化財の価値を知り、文化財を保存活用する方法を学んだ卒業生たちがすでに800人以上も、文化財専門職に就き全国で活躍しています。
「古墳を発掘してみたい」「仏像について詳しく知りたい」「自然災害や犯罪から文化財を守りたい」「歴史ある建物や景観を残したい」。全国から文化財が大好きな仲間たちが、いろいろな思いを持って集まってきます。文化財の宝庫"奈良"で、たくさんのホンモノに触れながら学んでいきましょう。

文学部 文化財学科
大河内 智之准 教授 OKOCHI Tomoyuki
(専門分野:日本美術史・彫刻史、文化財防犯)

学科紹介動画

模擬授業

「保存科学実習」

魚島 純一教授

「美術史実習」

原口 志津子教授

「考古学特殊講義」

相原 嘉之教授

「美術史概論」

大河内 智之准教授