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国文学科のトピックス
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10月3日(火)に体験型授業「天平衣装をまなぶ」を実施しました。

231010_03.jpg  国文学科では、特色のある授業として体験型授業を毎年行っています。
 令和5年度は、古代衣装研究家・山口千代子先生をお招きし、天平衣装のファッションショーと、衣装の復元についてのお話を拝聴しました。万葉集には「采女の袖吹き返す 明日香風都を遠みいたづらに吹く」(巻1・51番歌)のように、服飾が表現されるものがあります。歌の理解において、そのような服飾がどのようなものなのか、「知る」ことが重要となります。
 また古代では衣服の色や、持ち物によって階級がわかるようになっていました。古典文化・日本文化の知識を深め、『万葉集』の歌の理解をより立体的なものにすることを目的として企画、開催しました。
 
 山口先生は、自宅で洋裁教室を開くかたわら、奈良国立博物館で解説ボランティアを勤めたことがきっかけで、正倉院宝物の服飾に魅せられ、古代衣装の制作や、全国各地で講演活動を続けている古代衣装制作の第一人者です。
 古代衣装は完形のものが現存していません。完全復原が現実問題として困難の中、山口先生は、古墳の壁画や正倉院宝物などを時代考証として取り入れています。洋裁技術に、リサイクルの着物や帯なども活用しながら、古代衣装を考案・創作されています。山口先生の制作された衣装は、舞台衣装や、衣装行列、博物館等での展示で発表されています。特に平城宮跡でおこなわれる天平祭の衣装行列では、450人分の衣装を製作されています。実は、奈良大学のオープンキャンパスで見られる天平衣装は山口先生製作の衣装なのです。
 
 ファッションショーでは、国文学科で希望者を募り、抽選で学生19名(学部生、大学院生)、教員3名(大西先生、岸江先生、山田先生)が天平衣装のモデルとなりました。貴重な「学び」とともに、笑顔があふれる催しとなりました。

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