TOP

国文学科のトピックス
TOPICS

5月18日、実地見学踏査で石上神宮を散策!

5月18日、実地見学踏査で石上神宮を散策しました(国文学科10名・文化財学科4名参加)。
PXL_20250518_012421680.jpg250518103057687~2.JPG
石上神宮は、物部氏が拠点を置いた遺跡として知られる「布留遺跡」の東縁に位置し、現存最古の拝殿をもちます。近代まで本殿を持たず、布留山を神体山(山自体を神とする古い神社形式)として。「石上神宮」は、古事記・日本書紀にも出てくる古い神社であり、特別な神社として信仰され、現在に至ります。
e9e0273f-e80d-4f6a-b72d-e1a3d7cd048b~1.jpg
石上神社の歌碑(柿本人麻呂の歌)に
娘子(をとめ)らが 袖布留山の  瑞垣の 
 久しき時ゆ 思ひき我は(4・五〇一)
(娘子らが袖を振るという布留山の古びた垣のように、ずっと久しくあなたを想っているのですよ、私は)
「瑞垣」とあるように、柿本人麻呂もその神聖性を感じていたようです。
なお、この歌碑は、その石材にも文化財的に価値があり、石材は旧内山永久寺(石上神宮神宮寺)の北門跡にあった敷石が用いられています。内山永久寺は、鳥羽天皇が永久年間(1113~18)に創建された大寺院でしたが、廃仏毀釈によって残っていません。
古事記・万葉集の故地である石上神宮で、神話や伝承、万葉歌を学び、その世界を体感することができました。
PXL_20250518_023918432.jpg
石上神宮と刀剣との関わり、「七支刀」の伝来、小狐丸(「小鍛冶」)を解説し、各々参拝した後、神剣フツノミタマ顕現150周年記念 特別展 「石上神宮と御剣 」 展を見学しました。
神宮所蔵の七支刀を鋳造復元した「復元 七支刀」 河内國平作)や、長きにわたり 歴史を刻んできた奈良県指定文化財「太刀 銘 義憲作」 号 小狐丸)などを観察しました。貴重な学び、貴重な体験です。
刀剣乱舞とのコラボ企画であることから、当日「刀剣乱舞ONLINE」のプロデューサーでじたろう氏や宣伝隊長「おっきいこんのすけ」との撮影会があり、県内外から多くの人が石上神宮に訪れていました。「刀剣」を擬人化すること、ゲーム化することの反響について実感することができました。これも文化の発信の形です。
学生たちも大喜びでした。
46cd7cd5-9ce9-4947-a990-7188fa728c26~1.jpg
実地見学踏査では、学生に「奈良ならではの学び」「奈良だからこその学び」になるよう、奈良各地を歩き、体感しています。
※写真掲載について、石上神宮の許可を得ています。ご高配賜りましたこと、関係各位に御礼申し上げます。

アーカイブ
ARCHIVE

関連記事
RELATED ARTICLES