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地理学科のトピックス
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和歌山県立串本古座高校の宇宙探究コースで出張講義を行いました(2025年9月16日)

地理学科では、宇宙から地球を観測する技術「リモートセンシング」の教育・研究にも力を入れています。

本州最南端として知られる和歌山県串本町では、国内初の民間ロケットの打ち上げ場ができて「ロケットの町」としてPR活動を進めています。この串本町にある和歌山県立串本古座高校には、宇宙探究コースが2年前に設置されました。現在、全国から集まった11人が、宇宙やロケットなどについて深く学んでいます。

さて、奈良大学地理学科は、日本リモートセンシング学会「高校生向け研究室紹介」でも紹介されているように、リモートセンシングの教育・研究が盛んです。2025年9月16日には、木村圭司教授(気候学、GIS、リモートセンシングが専門)が串本古座高校の宇宙探究コースで「はじめてのリモートセンシング」と題した出張講義(2コマ)を行いました。串本古座高校の宇宙探究コースでは、リモートセンシングを3年生で学ぶため、2年生と1年生にとっては、まさに「はじめての」学びでした。

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1コマ目にリモートセンシングの基礎的な事項について学んだ後、2コマ目は各生徒のタブレットを使って、実際に人工衛星画像を見てもらいました。Google Earth Proのタイムライン機能を使った過去の画像の閲覧では、生徒さんたちが知っている場所の変遷や、年代によって衛星画像の画質が異なることなど、楽しみながら学ぶことができました。さらに、Copernics Browserを用いた3色合成やNDVIの表示など、目では見えないモノまで可視化できる技術には、生徒さんたちは驚きの様子でした。

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出張講義のあった日は、串本沖で1890年9月16日(→当日の天気図はこちら)に発生した「エルトゥールル号遭難事件」からちょうど135年目で、5年に一度の追悼式がある日でした。この遭難事件時の日本人の献身的な救助活動は、日本とトルコの友好の礎となりました。串本駅前にトルコ料理が食べられるカフェがあるのは、こういう理由なんですね。

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