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地理学科のトピックス
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教員の海外滞在~インドネシアのバンドンから~(ときどき更新予定)

講義のない期間を利用して、奈良大学地理学科の教員は国内外で積極的に研究を進めています。このページでは、地理学科の木村教授の海外研究とその合間に現地で体験したことをご紹介していきます。(研究の気分転換として、ときどき更新予定です)

木村教授(地理学、気候学、GIS、リモートセンシングが専門)は、2024年秋から3年間、JICA(国際協力機構)の短期支援員として、休み期間を中心にインドネシアのバンドンに派遣されています。バンドンは、1955年のアジア・アフリカ会議(通称「バンドン会議」)の開催都市として有名で、インドネシア第4の人口がいる都市(人口は約240万人)です。熱帯に位置しますが、標高が約800mある高原都市のため朝夕は涼しく、8月の最低気温は約19℃、最高気温は約29℃と、昼間は半袖ですが朝夕は半袖では肌寒く感じます。

今回は、約1ヶ月間バンドンに滞在して研究を進めていきます。バンドンで見たことや感じたことを書いていこうと思います。

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8月21日(木)バンドンにもイオンができました

自炊用の食材を買うのは、いつもは滞在しているウィークリーマンションから徒歩10分ほどの地元スーパーYogyaです。しかし、今日は少し脚を伸ばして、ショッピングセンターPVJに寄ってきました。ここ数日、手元の小型プリンタで印刷する物が多く、持参したA4のコピー用紙を切らしてしまったので、買いに行くことが目的でした。そして、せっかくなので散歩とお買い物をしてきました。ちなみにPVJは、バンドンの別名「Paris van Java(ジャワ島のパリ)」のことです。

前回バンドンに来た今年4月末には工事中だった区画があったのですが、そこに日本のイオンが開店していました。ジャカルタでは、デパートのそごう、スーパーのイオンはよく見かけます。20250821a.jpg

食料品売場の配置は日本のイオンと同じなので、目が慣れていて、どこに何があるか迷わない感じでした。値段は地元スーパーよりやや高めです。地元スーパーより日本製品は多いですが、生鮮野菜は鮮度にやや難ありに思いました。食料品売場の隣には、イオンのフードコートがあり、地元の人で座席はいっぱいでした。

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8月20日(水)インドネシアではスマートフォンが必須

昨日からは共同研究者に手伝ってもらって、ASEANでトップクラスのスパコンに研究用ソフトの環境構築を進めています。今週中には大規模シミュレーションのチューニングを始める予定です。

さて、インドネシアでは入国時から現地での生活に至るまで、ネットに繋がったスマホが必須です。まず入国時には、空港で「電子税関申告書」と「健康報告」の2つのQRコードが求められます。普段の生活ではGopayやOVOなどの電子マネーが一般的に使用されており、現地の共同研究者は「子供にはお小遣いをGopayであげている」そうです。また、タクシー(Bruebird)や配車サービス(Gojek・Grab)もスマホを使って乗車場所と下車場所を入力して予約すると、現金を出す必要はありません。私は電子マネーをコンビニでチャージし、タクシーやスマホ料金の支払いに使っています。

この配車サービスGojecは、2010年にはジャカルタで20台のバイクタクシーの配車サービスを行うベンチャー企業でしたが、現在ではインドネシア全土のバイク・車の配車サービス、物流に留まらず、決済のための金融まで傘下に持つ、インドネシア国内の巨大グループに成長しています。若くて活気のある国、インドネシアの発展を支える企業です。

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8月19日(火)電気街で買い物

研究を進めていて、持ってきたノートパソコンのハードディスクの空き容量が残りわずかになったため、バンドンの電気街「Bandung Electoeonic Center」(通称BEC)に行ってきました。8階建ての建物に、スマホショップ、中古パソコンショップ、電気屋、家具屋、映画館、ビリヤード場、フードコートなどが入る巨大雑居ビルです。「東南アジアの電気街」のイメージそのものの建物でした。

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中古スマホのお店は非常に多いのですが、ハードディスクなどを売っているお店はほとんど無く、しばらく探しました。なんとかお目当ての外付けハードディスクを購入できました。

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8月17日(日)インドネシアの独立記念日

1945年8月17日に独立したインドネシアは、今年が独立80周年で、あちこちにお祝いのロゴが掲げられています。

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朝からウィークリーマンションの外は、アザーン(1日5回、街のスピーカーから流れる大音量のイスラム教のお祈り:後日に詳しく書きます)とは違った、音楽や歓声が聞こえてきました。データのダウンロードに時間がかかっている午前中に、web情報をたよりに街なかに散歩に行き、パレードを見てきました。日本でイメージするパレード(メインストリートを完全に止めてパフォーマンスをしながら進む)とは違い、3車線ある道路の1車線だけを使って(あとの2車線は通常通り)行進する感じでした。時間とか場所が悪かったのかな?

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8月15日(金)国立研究所で会議

国立研究所で、本プロジェクトでこのチームの途中経過を報告する会議が開催されました。この会議には、木村教授とインドネシア国立研究所のメンバーだけでなく、北海道大学の研究者、協力してくださっている日本の企業担当者、ジャカルタ在住のJICA担当者なども参加しました。

午前中は木村教授が中心となって報告を行い、その途中経過についての議論が交わされました。

20250815a.jpg午後は今後2年間の方針や、今年11月にブラジルで開催される国連気候変動枠組条約第30回締約国会議(COP30)での企画準備について打ち合わせを行いました。(木村はブラジルには行きません。)

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8月9日(土)バンドンに到着

8月7日(木)に自宅を出て、羽田・ジャカルタ経由でバンドンに到着しました。今回は滞在が長くなるので、市内のウィークリーマンションに滞在です。

ジャカルタ・バンドン間は、新幹線Whoosh(ウーシュ)ではなく、車での移動を選択しています。時速350km/hまででるWhooshは、乗っている間は30分とすごく速いのです!しかし・・・ジャカルタ市内のホテルからジャカルタ郊外のHalim駅まで渋滞で時間がかかります。また渋滞の時間が読めないので、早めに着くように動くと、そういうときに限って渋滞が少なかったりしてHalim駅で1時間待ちということもありました。また西バンドンPadalarang駅からバンドン市街地までも、渋滞がひどいのです。ということで、結局はジャカルタ市内からバンドン市内まで、直接車でいく方がトータルの時間は短くなります。荷物の載せ替えがないのも、大切なポイントですね。

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