佐紀古墳群を巡見しました

　考古学概論Ⅰ・史料学概論Ⅰの合同学外授業で、平城宮北側に累々と古墳が並ぶ佐紀古墳群を巡見しました。要所要所で考古学の相原先生の説明を聴きながらの見学です。
　着眼点は目の前にある古墳本体だけではありません。平城宮造営に伴う市庭古墳の前方部の削平部分、平城宮北辺に附属した苑池である松林苑を囲む土塁の痕跡、古墳周濠の豊かな水の農業への利用など、現地には説明を受けながら歩いてみなければ気付きにくい沢山の情報がありました。
　松林苑の景観には周濠を持つ島のような古墳が取り込まれていましたが、時代を隔てた古墳と宮都のコラボレーションは平城宮ならではのものです。履修生の皆さんも、奈良時代の天皇たちが楽しんだ景観を満喫できたことと思います。

【奈良大学文学部文化財学科のモットーは「現地現物主義」です】