文化財学科のトピックス
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2025.12.14
東京文化財研究所・米沢玲氏による特別講義「矢代幸雄と美術研究所の設立」
12月10日、東京文化財研究所文化財情報資料部文化財アーカイブズ研究室長の米沢玲氏をお招きし、特別講義を行っていただきました。
本企画は、文化財学科1年生対象の「美術史概論Ⅱ」の時間割に行われましたが、他学年の学生参加者も多く、130人ほどの学生が熱心に聴講しました。
東京文化財研究所の二大事業である蒐集と調査編集についての紹介のあと、矢代幸雄の熱意によって作られた美術図書館の機能を解説されました。
アーカイブは記録を蒐集、保管、公開することによって生まれるもので、美術史学の発展や研究方法と強い結びつきがあります。サーチエンジンから得られた情報は玉石混淆であり、正統な最前線のアーカイブにアクセスすることの重要性は、しっかり学生に届いたかと思います。大学生が直面する「レポート」作成に役立つ情報でした。
最後に、「時をかけるアーカイブ」と題して、文化財はなんとなく残るものではないことと、失われた作品の記録についてのお話をされました。大河内智之教授が常に主張される「みんなで守る文化財」に通ずる講義で、あっという間の90分でした。

