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【史学科 トピックス】2025年度第2回バスツアー(12月7日)が無事終了しました。

 12月7日(日)、晴天に恵まれるなか、奈良県の大和郡山市の郡山城跡と城下町、橿原市で今井寺内町と八木宿場町を見学する研修を無事終えることができました。

 最初に訪れたのは、来年度のNHK大河ドラマ『豊臣兄弟』の主人公の一人である豊臣秀長が築いた郡山城跡で、豪壮な石垣や堀の様子、礎石群が確認されたことで天守の存在が明確になった天守台、石垣の石材として使われている平城京羅城門のものではないかとされる礎石や、石仏などの転用石材を見学しました。天守台からは、薬師寺の両塔や東大寺大仏殿のほか、奈良大学の校舎まで遠望することができました。また、廃藩置県後に最後の藩主柳沢保申が行った郡山繁栄策のなかで、二の丸跡に開校された大阪府立郡山中学校(現奈良県立郡山高等学校)などを確認しました。
 柳沢文庫では、施設設立の経緯や史料の調査・保存の機能をあわせ持った地方史専門図書館としての性格や、展示品の解説を受けました。秀長時代の天守で使用されていた金箔の残る瓦も見学することが出来ました。

 城下町では、秀長時代に形成された都市プランや背割排水路などを確認しながら散策するとともに、今井町の光慶寺を訪れ、通常は未公開の秀長の死を悼んで当時の住職が読んだ和歌や秀長の重臣横浜一庵の書状を見学させていただきました。その後、昼食場所のレスティ 唐古・鍵に移動し、東側にある史跡公園の遺構展示情報館などを見学しました。

 午後は、橿原市今井町を訪れ、まちなみ交流センター「華甍」で、戦国時代に築かれた大規模環濠集落で寺内町とされる今井町の概要についての展示を見学するとともに、同センターの建物が、大正天皇成婚記念の下賜金で高市郡教育博物館として建設されたものであることも確認しました。
 その後、町内の称念寺に移動し、本堂(国指定重要文化財)や御殿・庫裏などを見学するとともに、天正3年(1575)に本願寺と織田信長が講和した際に「今井惣郷中」に宛てられた信長の赦免状や、翌年の明智光秀書状などを特別に拝見させていただき、これらの史料をめぐる論点を確認しました。さらに、今井町内を散策し、環濠後や重要文化財に指定されている町屋などを見学しました。

 今井町での見学が充実しすぎたため、八木町を訪れる時間的余裕がなくなってしまったことが残念でしたが、普段は公開されていない貴重な古文書等を見学できたことなど充実した研修になりました。
 参加された皆さん、大変ご苦労さまでした。

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