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2024.10.21
国文学科体験型講義「浮世絵を摺る―江戸の出版文化の魅力―」を開催しました!
10月15日(火)、奈良大学令和館にて国文学科の体験型講義「浮世絵を摺る―江戸の出版文化の魅力―」が開催されました。
京都で長らく木版画印刷を手掛けている美術出版社・芸艸堂(うんそうどう)の早光照子氏、佐藤木版画工房の摺師・中山誠人氏をお招きし、浮世絵の製作工程を実演していただきました。今回は、葛飾北斎の浮世絵画集「富嶽三十六景」の一図「神奈川沖浪裏」を、数枚の版木(はんぎ)を用いて摺り、色鮮やかな浮世絵にしていただきました。
この日は70名を超える学生が参加し、会場は熱気に包まれていました。段階を経て摺り重ねられていくと、自然と歓声と拍手が起こっていました。現代に伝わる貴重な多色摺の技術を、学生たちは間近で体感することができたと思います。今回の体験を通して、学生たちには、一つひとつの作品がどのような過程を経て作られていくのかを感じ取ってもらいたいと思います。
実演のほかにも、学生自身による摺り体験もおこなわれました。北斎の画集『北斎漫画』に描かれる相撲取りと大道芸人の絵を題材に、三枚の版木を用いてポストカードに摺るというもので、慣れないながらも楽しく取り組んでくれたと思います。
また、奈良大学図書館所蔵の浮世絵の版木も展示され、江戸時代から続く彫刻・印刷の技術の高さに驚くばかりでした。
奈良大学国文学科では、体験を重視した学びをモットーにしています。今後も「本物」に触れる機会をたくさん作っていきたいと思います。