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2025.08.31
奈良大学文学部史学科の足立広明先生(西洋史)が京都ギリシアローマ美術館で講演しました(8月16日)。
奈良大学文学部史学科の足立広明先生が京都ギリシアローマ美術館で市民の方を対象に講演しました(8月16日)。京都市北山にある京都ギリシアローマ美術館は、対象を古代地中海世界に特化して、ギリシア、ヘレニズム、エトルリア、ローマの各地域と時代の石像、石棺、レリーフ、陶器、日用品などの逸品を数多く集めた日本唯一の私設美術館です。足立教員は以前から学外研修先に選定して毎年秋に3年生ゼミ生とともに訪問、見学し、また当館の一般市民向け講座の運営にも携わり、年に5回の講演を継続開催しています。毎年8月16日には夕刻に講演のあと、美術館最上階テラスから五山送り火を鑑賞するのが慣例です。本年は自ら登壇して講演しました。
「女性詩人プロバとエウドキア―ウェルギリウスとホメロスの詩句で紡ぐ聖書物語」というもので、ローマの詩人ウェルギリウスの叙事詩『アエネイス』から詩句を引用して創世記と新約福音書の物語に作り直した西方の女性詩人プロバと、帝国東方でホメロスの叙事詩『イリアス』と『オデュッセイア』から同じく聖書物語を作成した皇妃エウドキアを取り上げ、比較しました。
西洋文化の二大基盤であるギリシアローマの古典文学とキリスト教を架橋し、古代と中世を結ぶ重要な役割を果たした女性の物語に、聴衆の皆さんも興味津々で耳を傾けてくださいました。