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企画展「太田古朴が見た山里の文化財」開催中!

 ただいま奈良大学博物館では、文化財学科の大河内智之准教授が担当した企画展「太田古朴が見た山里の文化財-高野山麓・細川八坂神社の仮面群-」を5月27日から7月27日までの会期で開催中です。
 →奈良大学博物館
太田古朴が見た山里の文化財-表.jpg
 太田古朴(おおたこぼく、1914-2000)は、奈良県吉野町に生まれ、奈良美術院で仏像修理を学んだのち、独立して民間の立場で仏像の修理や研究を行いました。それらの成果は雑誌『史迹と美術』誌上や綜芸社から発行した多数の著書で発表しています。
 太田古朴の遺品には、仏像修理に際して作られた図面や写真が多数含まれており、現在大河内准教授が遺族から預かって、美術史を学ぶ学生や大学院生とともに整理作業を行っています。今回の展示は、そうした成果の一端をお知らせするものです。
 太田古朴は大学や行政機関に属さず、民間の立場で仏像や石仏の魅力を発信し続けましたが、それは地域の埋もれた文化財にまなざしを向け、その価値を多くの人々に伝え、文化財の継承につなげていった活動と再評価することができます。誰もが文化財を身近なものとして関心を持ち、継承する人々を支え伝えていく、これからの文化財保護のあるべきかたちを、展示を通じて考えていただく機会となれば幸いです。
 なおこの企画展の図録は、奈良大学リポジトリにて全文を公開しています。どうぞご活用ください。
大河内智之編『太田古朴が見た山里の文化財-高野山麓・細川八坂神社の仮面群-』
【奈良大学文学部文化財学科のモットーは「現地現物主義」です】

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