モンゴル科学アカデミー考古学研究所と奈良大学との間で学術研究協定を締結しました。

　奈良大学では、平成21年度にモンゴル国のモンゴル科学アカデミー考古学研究所と協定を締結して、共同で学術研究調査をスタートしましたが、調査対象が「チントルゴイ」という遺跡に限定され、調査も既に終了しておりました。モンゴル科学アカデミー考古学研究所は、モンゴル国の国立学術機関である科学アカデミーに属し、日本を含む10カ国以上と共同で調査を行う国際的な研究機関です。
　そのような中、社会学部総合社会学科の正司哲朗教授（バーチャルリアリティ(VR)、拡張現実(AR)、人工知能（AI)、デジタル文化遺産に関する研究）が、令和6年度より新たにモンゴル国での調査を実施することになりましたが、円滑に調査を進めるためにも現状に即した内容の協定締結が必要となり、令和6年10月18日(金)、モンゴル国の首都ウランバートルにあるチンギスハーン博物館で開催された国際シンポジウム「匈奴考古学: 年代問題」において協定書の調印が行われました。モンゴル側からはモンゴル科学アカデミー考古学研究所のG.エレグゼン所長が、本学からは正司教授が出席しました。
　今後は、遊牧国家に関連する遺跡を調査し、遺跡の変遷と比較を通じて、周辺諸国から伝わった技術がどのように活用され、後世に伝えられたのかを解明していく予定です。