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教員紹介

片 雪蘭 講師・博士(人間科学)

社会学部

PYEON Seollan 片 雪蘭 講師・博士(人間科学)

  • 専門

    文化人類学、難民研究、南アジア地域研究

  • こだわり

    nothing is permanent.

  • 趣味・特技

    旅行

  • オススメの書籍

    小川さやか『「その日暮らし」の人類学:もう一つの資本主義経済』(光文社)

主な担当科目

学部 文化人類学、世界の民族誌、質的分析法、総合社会学特殊講義、演習

経歴

2008年
  • 韓国中央大学 歴史学科卒業
2019年
  • 大阪大学大学院人間科学研究科人類学専攻博士後期課程修了 博士号取得
2019年~
  • 国立民族学博物館外来研究員、関西学院大学先端社会研究所専任研究員を経て
2022年
  • 本学着任

主な著書・論文

著書
  • 『不確実な世界に生きる難民 : 北インド・ダラムサラにおけるチベット難民の仲間関係と生計戦略の民族誌』(単著、大阪大学出版会、2020年)
論文
  • "Waiting for Papers: Paperwork, Migration, and the Uncertainty of Tibetan Refugees in India"(『International Journal of South Asian Studies』Vol. 13、1-17、2023)
  • 「『場所』と『非場所』のはざまに生きる:北インド・ダラムサラにおけるチベット難民『サンジョル』を事例に」(『南方文化』第45号、19-42、2019年)
  • 「チベット難民の生計戦略にまつわる葛藤:北インド・ダラムサラにおける『シチャ(定着民)』と『サンジョル(新しく来た者)』の比較分析から」(『難民研究ジャーナル』第7号、142-155、2017年)

現在の研究テーマについて教えてください

インドにおけるチベット難民の不確実性と移動に関する研究
私たちが生きるこの社会は、いろいろな人々が共存しています。難民もその一部です。私はこれまで、北インド・ダラムサラに住むチベット難民たちと共に生活しながら、「人が不確実な世界に生きることはいかなることか」について研究してきました。現在は特に、難民の人々はなぜ国境を跨ぐ移動が難しいのか、移動する時にはどのような書類が必要となってくるのか、また、どれほどの時間を待たされているのかに注目することによって、書類や時間という側面から難民と非難民の違いについて分析を行っています。

担当している代表科目の説明をお願いします

文化人類学
文化人類学とは、自分の文化を相対化することを学ぶ学問です。この授業では、日本を含む世界各地の文化を学ぶことで、これまで「当たり前」だと思っていたことが、実は「当たり前」ではないことを確認することを試みます。写真や動画をを用いながら、食、ジェンダー、観光、儀礼など、さまざまなテーマから世界の生活や文化的な実践について学んでいきます。

総合社会学特殊講義
日本社会で難民を身近に感じることは難しいですが、難民問題は当事者だけの問題ではありません。日本は難民条約加盟国として、毎年難民を受け入れています。この授業では、難民に関する基本的理論に加え、日本を含む世界各地の難民を紹介します。特に、長期間の住み込み調査で得た現地の日常的実践を写真や動画を用いながら、メディアでは知ることのできない難民の姿を学んでいきます。

質的分析法
本授業では、社会調査法の一つである質的調査について、調査の企画・準備、手法(インタビュー法や参与観察法など)、その長所と短所、調査倫理について学びます。実践的な取り組みを行うことによって理論だけでは理解できない部分を補完し、最終的には調査で得たデータを分析することで質的調査のプロセスの理解を深めます。

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