開催中の展示

鹿鳴呦呦 ―太田昭夫彫刻展―

開催期間
2021年10月30日(土) ~ 2022年1月13日(木)

 奈良大学博物館の令和3年度館蔵品展として、「鹿鳴呦呦(ろくめいようよう)―太田昭夫彫刻展―」と題し、彫刻家太田昭夫の作品を紹介いたします。

 太田昭夫は昭和5年(1930)に大阪市南区南阪町(現、中央区南阪町)で生まれました。父は日本画家、祖父は漢学者という学者の家系でした。 15歳の時に大阪大空襲に遭い、一家は家財を失い奈良へ転居しました。翌年、奈良県が伝統工芸作家の養成を目指した工芸伝習生制度の第1回生として木彫科に入学。 19歳で卒業後、木彫作家として、とくに鹿をテーマとした作品の制作を発表し、昭和28年(1953)には、木彫「鹿」で第9回日展初入選を果たし、 以後、連続28回もの受賞を重ね高い評価を得ました。作品は楠の一材からのみ痕を残して彫出、彩色を施さずに仕上げるのが特徴です。 また、16歳の時、富岡鉄斎の作品を見て感激し、鉄斎美術館に通ってその画風を学んだというほど、絵画作品も多く残しています。

 昭和63年(1988)に生涯を閉じるまで、日々、スケッチのために春日野へ足を運び、とくに晩秋の闘う雄鹿の姿を好んだといいます。 こうして一刀一刀に祈りを込めて彫り出された多くの鹿の造形は、まさに「春日神鹿」を彷彿させるもので、それこそが太田彫刻の紛れもない個性といえるでしょう。 御令弟太田佳男氏から寄贈を受けた作品を一堂に展示するのは、11年ぶりのことですが、この機会に太田作品の魅力を十分に堪能していただきたいと思います。


              「高清」

太田昭夫「高清」当館蔵

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