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2022/04/02

お知らせ

令和4年度 奈良大学入学式 入学許可宣言・学長式辞

 

入学許可宣言

 

 文学部 国文学科 70名

 文学部 史学科 117名

 文学部 地理学科 55名

 文学部 文化財学科 114名

 通信教育部 文学部 文化財歴史学科 246名

 社会学部 心理学科 72名

 社会学部 総合社会学科 63名

 文学研究科 国文学専攻 修士課程 2名

 文学研究科 文化財史料学専攻 博士前期課程 15名

 社会学研究科 社会学専攻 修士課程 7名

 文学研究科 文化財史料学専攻 博士後期課程 1名

 

右、本学に入学を許可する。

令和4年4月2日    奈良大学 学長 今津 節生

 

 

学長式辞

 

奈良大学に入学・進学された皆さん、おめでとうございます。

全教職員を代表して、心から皆さんを歓迎いたします。

また、これまでの長きにわたり、成長を見守り、支えてこられたご家族の皆様に、心よりお祝い申し上げます。

この春、奈良大学には、文学部・社会学部・大学院、そして通信教育部、合わせて762名が入学されました。本日の入学式は、新型コロナウイルス感染症対策のために、安全を最優先にして学科別の式典にさせていただきました。新たなスタートの晴れ舞台を、入学生とご家族が一堂に会して行うことが叶わないことに、ご理解とご協力を賜り、深く感謝申し上げます。

さて、奈良大学は奈良の旧市街からは少し離れ、京都・大阪・奈良の3府県にまたがる緑豊かな丘陵に広がる「関西文化学術研究都市」に隣接しています。この地域は、京都・大阪の大都市に近いにもかかわらず、緑豊かな自然に恵まれ、美しい街並みが広がっています。この環境は、都市の雑踏を離れて、安全にゆっくり学びたい学生の皆さんにぴったりの場所です。2019年末から始まった新型コロナウイルスの感染拡大によって、大都市の弱点が明確になりました。大学が立地するこの地域は、大都市と比較すれば安全な場所です。さらに、奈良には古い社寺が多く残っており、自然災害も少ない住みやすい場所というイメージがあります。

日本文化の発祥の地とも言えるこの場所に、奈良大学が誕生したのは1969年のことです。2019年には、大学創立50周年を迎えました。さらに、本学の創設者である藪内敬治郎先生が、大正14年・1925年に薬師寺境内の遊休施設を借りて開校した「南都正強中学」から数えれば、3年後の2025年には開学100周年を迎えます。

奈良大学は、これまで28,000名以上の卒業生を社会に送り出しました。現在、文学部4学科と社会学部2学科、さらに大学院および通信教育部が置かれ、合計約3,900名の学生が在籍しています。

本学は創立以来、奈良の歴史的風土を背景に、本物を見て、本物に触れて感じる「生きた学問」を実践することに取り組んできました。奈良大学の周辺には、多くの歴史・文化遺産や豊かな自然があります。皆さんは、この奈良で学び、学生生活を送ることができるのです。実にワクワクしませんか?

文学部では、国文学科、史学科、地理学科、文化財学科のそれぞれが、奈良の文化・歴史・自然・文化財等の本物を素材に実践的な教育を行い、その経験を活かして、それぞれの地域に貢献できる人材育成を行っています。社会学部では、心理学科、総合社会学科が、心理学、社会学を中心に、広く社会に貢献できる人材育成を行っています。

これから奈良大学で学ぶ学生の皆さんは、奈良という立地をいかし、奈良を学びのフィールドとして体験を積み重ねてください。体験の内容は、実物体験や社会体験など様々ですが、全ての学科では体験重視の教育を行っています。体験の積み重ねが皆さんの経験となり、皆さんを成長に導くことができると信じています。

奈良大学は「一人ひとりの学生を大切にする」教育を実践してまいりました。これは本学の基本理念の一つでもありますが、開学以来、比較的小規模な大学の特性を生かして、講義・演習・実習などの授業を少人数で行い、行き届いた教育を心掛けています。少人数の心温かいふれ合いを通して、同級生や先輩や教職員と一つのキャンパスで過ごす時間を大切にしてください。

私達は、あなたが、それぞれの地域や社会に貢献できる実力を身につけて、旅立って行くことができるように、熱意を持って教育に取り組んでまいります。奈良大学で学び、経験を積み重ねてそれぞれの地域や社会に貢献する人を、私達はずっと応援し続けます。

大学は、高校生までの自分から大きく成長する場所だと思っております。私の実体験を紹介すると、大学1年生の春に、研究室で本を読みながら、赤い線を引いていたところ、後ろから先生が、「君は本を信じるのか?」と声をかけられたことを、今でも思い出します。高校生までは、教科書や参考書に書いてあることを信じて学ぶだけでしたが、大学生からは、本に書いてあることに疑問を持って、自らが積極的に学ぶ姿勢が重要です。

「疑問を持って自らが積極的に学ぶ」ことを教えてくれた先生とは、まさに人生を変える出会いになり、私は学問の面白さを知り、研究の世界を志しました。

私は文化財の保存を研究していますが、本に書いている知識だけでは無く、実際に調査の現場に立つ経験が、自分を大きく成長させてくれることを知りました。

もちろん、大学では専門的な知識を身につけるだけではなく、論理的に考え、活用するために幅広い教養を身につけなければなりません。皆さんが社会で活躍していくためには、さまざまな課題への適応力や問題解決能力を身につけることも必要になります。

大阪や京都にも近く、自然災害も少ない安全で魅力溢れる奈良で大いに学び、多くの文化遺産や博物館を訪ねて経験を積んでください。また、同級生や先輩や先生とも交流して学生生活を楽しんでください。皆さんが卒業される時は、「奈良大学」で学び、奈良で経験した誇りと自信を持って、しっかり社会に羽ばたいていかれることを期待して、入学式の学長式辞といたします。

 

令和4年4月2日    奈良大学 学長 今津 節生

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