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奈良大学の魅力
奈良大学を9つのキーワードでご紹介します。
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世界遺産
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国際交流
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世界最古
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実物で体感
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現場主義
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地域調査
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本物を見る
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企画力
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keyword 09
まちづくり
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世界遺産

学びのフィールドは、世界遺産の宝庫・奈良
1300年もの歴史が息づく古都・奈良。この地には「古都奈良の文化財」として世界遺産に登録された「東大寺」「興福寺」「春日大社」など8資産があります。奈良大学から最も近い「平城宮跡」までは、車で10分ほど。奈良の街や奈良盆地一帯に残された豊かな歴史遺産を思う存分享受し、歴史に学び、伝統文化に触れ合うことができます。
本学には、歴史や伝統文化を学ぶ国文学・史学・文化財学の諸学科と、現代的な諸問題を学ぶ地理学・心理学・総合社会学の諸学科があり、全学科を通してフィールドワーク中心のカリキュラムが採用されていて、学生に「知」を実感させる「体験」の精神が全学に息づいています。
これらの体験を通して、理論と技術を身につけるとともに、学生の自立心や主体性を養い、観察力や行動力を培っています。
keyword 02
国際交流

異文化共生・共働の時代、グローバルな交流で国際的視野を身につける
世界中の情報が一瞬でつながる現代、あらゆる分野でグローバル化が進展するなか、奈良大学では、この異文化共生・共働の時代に活躍できる人材の育成に取り組んでいます。
海外研修や海外の大学と学術教育交流協定を結んだ派遣交換留学まで、国際的視野を広げ、国際感覚を身につけるため、さまざまな国際交流をサポートしています。
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世界最古

「世界最古の印刷物」など、世界から注目される図書館
地上3階、地下2階(総床面積5,444㎡)の規模を持つ図書館には、数多くの学術書や学術雑誌を収蔵しており、蔵書数は約55万冊にのぼります。世界最古の印刷物とも言われている『百万塔陀羅尼経』をはじめ、アダム・スミスの『国富論』初版本、ダーウィンの『種の起源』初版本などの貴重な図書も収蔵。奈良に関する資料、都道府県史も充実しており、他大学では類例のない全国各地の文化財に関する専門書等も所蔵しています。
さらに平成26年には日本考古学協会より、6万冊を超える文化財研究の専門書を寄贈されました。これによって現在の文化財専門書は15万冊以上に。日本屈指の歴史・文化財情報に関する知の拠点として、世界から注目されています。
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実物で体感
文学部 国文学科

貴重な古典籍から新たな世界が広がる
奈良大学図書館の書庫には、室町時代から江戸時代までの古典籍が数多く所蔵されています。これらの全容を把握し、学生や研究者が活用しやすくするために、学生たちとともに目録を作成する取り組みを実施しています。手で書き写されたもの、板木で印刷されたものがあり、学生はこれらの貴重な実物を一つひとつ手に取り、調査カードに書名や大きさ、年代などを記入していきました。『南総里見八犬伝』や『源氏物語』といった有名な作品でも、活字本と原本とでは趣が違って感じられるもの。また、古典籍にはくずし字が多く使われているため、「原本の字をスラスラと読めるようになりたい」という意欲的な学生も多いですね。
江戸時代には、『伊勢物語』などの古典のパロディーや妖怪・幽霊が登場するなどのユーモラスな作品があります。また、当時は有名だったのにもかかわらず、現代では埋没している作家も。大学に入学したら、決して食わず嫌いにはならずに、古典籍にも積極的に触れてほしい。新しい文学との出会いにワクワクするはずです。
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現場主義
文学部 史学科

現場の空気を体感し、史料への理解を深める
学外見学会で、石上神宮、大神神社などを巡る途中、天理市内の内山永久寺跡に行きました。内山永久寺は、かつては石上神宮を管理していたほどの大寺院でしたが、明治維新による神仏分離にともなって廃寺になってしまいました。境内地だった場所には今は果樹園が広がり、大寺院があった痕跡はほとんど見あたりません。しかし、江戸時代の絵図を手に現地を訪れた私たちは、絵図に描かれている池がまったく同じかたちで残っていることに気づくことができました。
神仏分離や廃仏毀釈についていくら史料を読んでいても、その規模や影響を実感することは簡単ではありませんが、こうして現地に足を運び、池の大きさを目の当たりにすると、寺院がどれほど広大だったかを、リアリティをもって感じることができます。そして、それほどの大寺院が短期間に姿を消すことになった「近代」について、これまでとは違った視点で考えてみる機会にもなりました。史学科では、多くの史跡に囲まれた奈良という地の利を生かし、現場の空気を体感しながら史料への理解を深め、歴史を学んでいくことを大切にしています。
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地域調査
文学部 地理学科

聞くことを通して、「地域の実情」をすくい取る
奈良大学と地域連携をしている奈良県王寺町の郊外型住宅地で、「高齢者の買物動向」をテーマに聞き取り調査を行いました。前年度に、買物の不便さについてアンケートを実施しており、今回はその結果を踏まえての現地調査です。参加者は学外での調査はほぼ初めての2年生。2~3人が1組になって道行く人に声をかけ、どこで買物をしているか、以前と買物動向は変わったか、どんな課題があるかなど、2日かけて約50人の住民にお話を聞きました。本や雑誌から地域のことを調べることはできても、「地域の実情」を知るには直接話を聞くことが欠かせません。
インタビューでは双方向のやりとりがあり、時に話が横道にそれたりするなかで、こちらが意図していないことが聞けることがよくあります。そして、そのなかにこそ重要なことがあります。アンケートや統計では見えない地域の姿をすくい取り、見るだけでなく、聞くことの大切さを感じてほしいと思います。この調査の前と後では、参加学生の大人に対する接し方が変わるのが分かります。そしてこの経験は、3年生以降の現地調査で必ず役に立ちます。
keyword 07
本物を見る
文学部 文化財学科

過去を解明するとともに、未来への視点を持つ
年間を通してさまざまな城郭を訪れています。今回は大和郡山市の郡山城へ行きました。郡山城の石垣には、自然の石のほか、平城宮の礎石や中世の墓石を利用した「転用石」を数多く使っています。それらの不ぞろいな石が、石工の高度な技術によって巧みに積み上げられている様子を、のちの時代にできた徳川大坂城の切り石の石垣などと比較しながら見学しました。現在の郡山城には天守はなく、天守台だけが残っていますが、この郡山城天守がのちに二条城、淀城の天守に曳屋されて使ったことを、最近の研究で明らかにしたのを現地で講義しました。市街を見下ろす天守台で聞けば、この歴史的な発見の感慨もひとしおだと思います。
今、郡山城では、かつて本丸にかけていた橋の復元計画が進んでいます。当然そこにはこれまでの研究成果が生かされていきます。城郭考古学は、過去を解明するだけでなく、未来をつくっていく学問でもあるのを実感できます。城跡を、今後どう生かしていくのか。学生たちには、そういう未来に向けた視点も持って学んでほしいと願っています。
keyword 08
企画力
社会学部 心理学科

企画し、協働する経験が、力となる
学生が主体的に地域に出て活動することは、大学内では学べない体験ができることです。地域臨床実践研究会では、ボランティア活動をしている学生同士の交流と、夏休みに奈良市内の子ども達を招待して一緒に遊ぶイベントを2本柱に活動しています。定例の研究会は、ボランティア活動を通して得た気づきや学びを聞き、相互に刺激しあう機会になっているようです。一方、子ども達を大学に招く企画は、奈良市内の子育てサークルの親の会と連携して行っているもので、「ならぼー(=奈良大学を冒険しよう)」と称しています。企画から準備、当日の進行まで学生が中心になって進めます。その過程で、学生は企画力や協働する力を身につけていきます。そして、このイベントを成功させると学生は、「子どもの大人とは違う発想や行動に驚かされた」「子どもたちがとても楽しんでいる様子を見て、自分もとてもうれしくなった」といった感想を語ってくれました。達成感を感じるとともに、もっとこうすればよかったと前向きな気持ちが芽生えていることがうかがわれました。主体的体験が学生を成長させてくれることがよくわかります。
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まちづくり
社会学部 総合社会学科

自分センサーを大事に「まちづくり」に参加
昔ながらの町家が残り、金魚のまちとしても知られる城下町・奈良県大和郡山市。2年生の「社会体験実習」で学生は、一年を通してこの地でまちづくりに取り組む団体の活動に携わっています。郡山八幡神社の大祭の運営に参加したり、子どもたちと一緒に金魚ねぶたの絵付けをしたり。和モダン着物をテーマにしたイベントでは、着付け体験をする一般の方への対応を任せました。学生にはあえて細かな課題は与えず、「大学で学んでいることと実習とを結びつけて考えることを意識するように」とだけ言っています。実習時に出会った人々と積極的に会話をし、自分自身をセンサーにして何かを感じてほしい。そこでわいた疑問や驚きを大学に持ち帰れば、より自分のためになる深い学びができるからです。
学生からは「金魚すくいに熱くなる大人を不思議に思ったが、掘り下げていくと地域への愛情や歴史への誇りが見えてきた」という声があがりました。大学での学びを充実したものにするためには、自分自身の物ごとを感じる気持ちが重視されます。自分がうれしくなったり、怒ったりしたとき、なぜそう心が動いたのかを考えてみてください。