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史学科からのお知らせ

2019/05/13

イベント

奈良大学文学部史学科の村上紀夫先生(日本文化史)が洛北史学会大会にて研究報告「祇園祭と「とミくばり」の近世」を発表します。

奈良大学文学部史学科の村上紀夫先生(日本文化史)が洛北史学会大会にて研究報告「祇園祭と「とミくばり」の近世」を発表します。

 

当日のプログラムは以下のとおりです。

 
 
【テーマ】 現代都市祭礼の系譜(仮)
 
●趣旨説明
 
歴史学における都市史研究は、1980~90年代から大きく進展した。その成果は多岐にわたるが、都市内部における諸種の権力・集団間の関係を緻密に解明する方法を獲得したこと、考古学・建築史など、他分野との対話を積極的に行い、研究の射程を広げたことなどが挙げられよう。第15回洛北史学会大会「近現代都市開発の諸相」は、こうした成果を前提に、特に政治権力との関わりを重視し、都市空間の形成・変容といった点を論じた。本大会では、祭礼に注目することで、担い手となる共同体、住民の信仰など、異なる観点から都市の一側面に迫りたい。
 現代日本においても、全国各地で大小様々な祭礼が行われているが、もとより個々の祭礼が紆余曲折を経て現代の形態に至っていることは自明であり、時代の移り変わりとともに、姿を消していったものも少なくないと想定される。そしてその祭礼のあり方、および変容は、基盤となる都市住民・共同体の特質を反映していると考えられる。とりわけ、住民の出入が多く、人々が継続的な関係を保ち続けることが難しいと想定される都市においては、形態の変遷を丹念に追っていくこと、あるいは現代では顧みられなくなった・忘却された要素を抽出することがより重要となろう。さらに、今後も時代の変化によってその姿が変わっていくであろうことを加味すると、都市における祭礼を検討対象とする際、様々な立場の研究者が相互に議論を交わす機会を継続的に設けていくことの重要性が認められよう。
 上記の問題関心に基づき、本大会では都市祭礼の歴史的展開を具体的に明らかにすること、異なる分野・視角からの報告により、祭礼をめぐる様々な論点を抽出すること、この二点を重視する。民俗学・文献史学・美術史の3分野から報告者を招き、それぞれの観点から都市祭礼とその展開を論じたのち、議論を交わす場としたい。議論の土台を共有すべく、京都およびその周辺地域に対象を限定しているが、他の地域・祭礼との比較検討をしうるような討論を展開したい。
 現代社会は人々の関係の希薄化・流動化という面で様々な問題を抱えており、それは祭礼のあり方にも少なからぬ影響を与えているものと考えられる。本大会はそれらの問題に対し直接の解答を示すものではないが、祭礼・信仰・共同体といった問題群を歴史的な変化を意識しながら論じることにより、現代社会を相対化する視点を獲得することは可能であると見通している。
 
【日程】
 
2019年6月1日(土)午後1時30分~
 
【報告者と題目】
 
福持 昌之氏(京都市文化財保護課)「行列風流としてのホコ」
 
村上 紀夫氏(奈良大学)「祇園祭と「とミくばり」の近世」
 
八反 裕太郎氏(頴川美術館)「描かれた祇園祭、写された祇園祭ー絵画・古写真から読み解く祇園祭の歴史と展開-」
 
【会場】
 
京都府立大学 大学会館2階 多目的ホール
 
※終了後、懇親会を予定しています

 

 

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