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表情からみるさまざまな考察

仏像の種類ごとに「Emotion API」で検出される各数値データの平均値を算出。
仏像の役割の違いによって、表情から読み取れる数値データは異なるのか。仏像の種類による表現の特色を推測する。

  • 怒り

    0.01491

    軽蔑

    0.01573

    嫌悪感

    0.00685

    恐怖

    0.00044

    喜び

    0.04379

    中立

    0.85078

    悲しみ

    0.06527

    驚き

    0.00221

    如来Nyorai

  • 怒り

    0.01613

    軽蔑

    0.02293

    嫌悪感

    0.00668

    恐怖

    0.00103

    喜び

    0.12913

    中立

    0.77577

    悲しみ

    0.03736

    驚き

    0.01097

    菩薩Bosatsu

  • 怒り

    none

    軽蔑

    none

    嫌悪感

    none

    恐怖

    none

    喜び

    none

    中立

    none

    悲しみ

    none

    驚き

    none

    明王Myouo

  • 怒り

    0.14189

    軽蔑

    0.01132

    嫌悪感

    0.00601

    恐怖

    0.02706

    喜び

    0.11248

    中立

    0.64660

    悲しみ

    0.02644

    驚き

    0.02819

    天部Tenbu

  • 怒り

    0.01112

    軽蔑

    0.02556

    嫌悪感

    0.00300

    恐怖

    0.00113

    喜び

    0.06286

    中立

    0.80088

    悲しみ

    0.08612

    驚き

    0.00932

    僧形Sougyou

  • 怒り

    0.38232

    軽蔑

    0.02225

    嫌悪感

    0.00437

    恐怖

    0.00944

    喜び

    0.07399

    中立

    0.43599

    悲しみ

    0.01161

    驚き

    0.06000

    童子形Doujigyou

  • 怒り

    0.02719

    軽蔑

    0.00771

    嫌悪感

    0.00717

    恐怖

    0.00099

    喜び

    0.15995

    中立

    0.75605

    悲しみ

    0.02966

    驚き

    0.01127

    諸神Morogami

Study

「Emotion API」の性質を求めるために、ほとんどの像で怒りの表情が強く出る「明王」を除く、「如来」「菩薩」「天」の諸尊と、「僧形」、「童子」、および日本の神像を含む「諸神」を加え、プロジェクトメンバー以外の第三者から、アトランダムに諸尊を選定してもらい、そのリストに基づいて分析を行った。「Emotion API」の性質を知り、今後の分析の方向性を考える上で参考とするためである。美術史の作品としての重要度、造像の時代、指定文化財の有無などを考慮せず、恣意的な選定になるよう配慮した。

  • [如来]

    覚りを開いた如来は、おおむね「中立」の数値が高く、人間でいえば「無表情」の顔貌となる。これは如来の顔貌が、人間の表情を超えたものと認識され、造像されたと考えられる。あえて表情をあらわさないからこそ、拝む者の心の状態によって、様々な表情で認識されるのかも知れない。「測定不能」の仏像は、その顔貌が「中立」の測定可能値を超えているから不能となっているのか検討を要する。

  • [菩薩]

    覚りを求めて修行をする菩薩は、如来と同様に「中立」の値が高い。飛鳥時代の像で「喜び」の数値が高いのは、いわゆる「アルカイックスマイル」を「喜び」として検出した可能性がある。

  • [天部]

    さまざまな顔貌をもつ「天」では、四天王などの守護神像では「怒り」の数値が高く、「測定不能」となる場合が多い。これは「怒り」が人間の怒りの表情を超えているためと考えられる。

  • [僧形]

    僧侶の姿をとった像の総称で、八幡神など一部の神像も含む。如来・菩薩に比べ「中立」の数値が低いものが多くなっているのは、比較的人間の表情を基準にして造像されているからと考えられる。

  • [諸神]

    日本の神像も含めて分析を行ったが、日本の神像を概して「中立」の数値が高く、「怒り」がそれに次ぐ。日本の神像は比較的厳しい顔立ちの像が多いことがわかる。

  • [童子形]

    子どもの姿をとる像。「中立」の数値が低く、「怒り」など「中立」以外の数値に分散する傾向がある。

[分析内容に関する注意事項]

「Emotion API」および「Face API」で検出した各数値データは、使用する仏像の画像によって異なる結果となります。
具体的には、撮影時のカメラアングルや画像のコンディションにより数値は変動するため、各数値データは、
あくまでもその仏像の傾向を読み取るための参考値として参照ください。
各数値データを、各仏像の絶対的な数値として特定するものではありません。

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