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教員紹介

比佐 陽一郎 教授

文学部

HISA Yoichiro 比佐 陽一郎 教授

  • 専門

    保存科学・考古学

  • こだわり

    興味と想像力をもって資料を見ること

  • 趣味・特技

    歴史的な街並みや建造物の散策

  • オススメの書籍

    小林行雄『古代の技術』(塙書房)

主な担当科目

学部 保存科学演習、保存科学実習、保存科学概論、保存科学講読
大学院 保存修復学演習

経歴

1991年
  • 同志社大学文学部文化学科卒業
    民間企業に就職
1995年
  • 福岡市教育委員会採用
    福岡市埋蔵文化財センター等で勤務
2012年
  • 福岡市経済観光文化局に組織移管
2023年
  • 本学着任

主な著書・論文

著書
  • 『港市と権力』(共著、山川出版社、2019年)
  • 『中世都市博多を掘る』(共著、海鳥社、2008年)
論文
  • 「福岡市博多遺跡群における中世のガラス生産」(単著、2022年、『九州考古学』第97号)
  • 「弓金具再考-福岡市内出土事例の保存科学的調査-」(単著、2020年、『遺跡学研究の地平-吉留秀敏氏追悼論文集-』)
  • 「古代の玉に用いられる石材に関する新知見」(単著、2018年、『実証の考古学-松藤和人先生退職記念論文集-同志社大学考古学シリーズXII 』)
  • 「福岡市における文化財保護の歴史と現状~非埋蔵文化財を中心に」(単著、2015年、『市史研究ふくおか』第11号)
  • 「中世におけるガラスの国産化の可能性-博多遺跡群のガラス生産遺物に関する分析結果から-」(共著、2014年、『考古学と自然科学』vol.66)

現在の研究テーマについて教えてください

保存科学的観点からみる「ものづくり」の歴史
福岡市を中心とする北部九州を主なフィールドとして、考古資料の中でも特に金属やガラス製品を対象に、X線を使った構造観察や材質分析などを行い、資料の作られ方や、作られた後のものの動きを探ってきました。それにより、「ものづくり」における技術の流れや変遷を明らかにする研究を行っています。最近では特に、博多で行われていた中世のガラス生産について、出土資料の観察や科学分析を通して、その技術が中国の宋から伝わった可能性があることや、博多が当時のガラスの一大生産拠点であったことなどを示しました。

担当している代表科目の説明をお願いします

保存科学実習
私たちが生活する地面の下には、過去の人々の生活痕跡が埋まっています。これらは考古資料や埋蔵文化財と呼ばれます。埋蔵文化財は発掘調査によって姿を現しますが、長い間土の中に埋まっており本来の資料とは性質や姿が大きく変化しています。私たちの歴史を知るための大切な文化財として、これらを適切に将来に伝えるための知識と技術を、実習を通じて学びます。

保存科学概論
保存科学とは、文系である考古学(歴史学)と理系である自然科学を融合させ、文化財の調査や保存について新たな視点から研究を行う学問分野です。保存科学の調査や研究には、様々な分野や方法があります。年代測定や産地の推定、製作技法の解明から、文化財である資料を後世に伝えるための方法等々を、広く学びます。

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