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About Nara UNIVERSITY

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教員紹介

足立 広明 教授

文学部

ADACHI Hiroaki 足立 広明 教授

  • 専門

    西洋古代史、古代末期、初期ビザンツ史、ジェンダーとキリスト教

  • こだわり

    西洋古代末期から世界の古代末期へ~日本に古代末期本を増やす

  • 趣味・特技

    ジョギング

  • オススメの書籍

    ニコス・カザンザキス『キリストは再び十字架にかけられる』

主な担当科目

学部 史学演習、史料講読、西洋史特殊講義、西洋史概論、歴史学通論、史学研究法
大学院 西洋史学特殊講義、国際文化財史料学演習

経歴

1981年
  • 同志社大学文学部文化学科文化史学専攻卒業
1984年
  • 同志社大学大学院文学研究科文化史学専攻 修士号取得
1990年
  • 同志社大学大学院文学研究科(文化史学専攻)博士課程後期退学
  • 以降、龍谷大学、大阪音楽大学、同志社大学、関西大学、関西学院大学、大阪市立大学、平安女学院短期大学、本学などで非常勤講師
2005年
  • 本学着任

主な著書・論文

著書
  • 「初期ビザンツの男装女性聖人ー揺れるジェンダー規範」:服藤早苗・新實五穂編『歴史のなかの異性装』(勉誠出版、2017年、187-209ページ)
  • 「イサウリア人とビザンツ―帝国内「蛮族」の「ローマ化」と社会参加」:井上浩一・根津由喜夫編『ビザンツ―交流と共生の千年帝国』(昭和堂、2013年、19-46ページ)
  • 「古代末期のキリスト教巡礼と女性―エゲリアの場合」:『地中海世界史』第4巻『巡礼と民衆信仰』(歴史学研究会編 青木書店、1999年、63-93ページ)
  • 「古代末期地中海世界における人の移動と社会変容」:『岩波講座世界歴史』第19巻『移動と移民』(岩波書店、1999年、201-224ページ)
論文
  • "I Baptize Myself in the Name of Jesus Christ: The Female Apostle Thecla and her Self-Decision before God" STUDIA PATRISTICA VOL. CXXIV, vol.21,2021,pp.203-216
  • 「ウンミディア・クァドラティッラの仲間たち―ローマ世界における女性の公的主体(public agency)とその変容」(『奈良大学大学院研究年報」第27号、2022年、21-47ページ)
  • 「神の前に立つ「私」―女性使徒テクラの自己洗礼と自己決定」(『ジェンダー史学』第14号、2018年、5-20ページ)
  • 「よみがえるヒュパティア―ある「異」教女性聖人の実像をめぐって」(『奈良史学』第30号、2013年、163-194ページ)

現在の研究テーマについて教えてください

ユーラシア古代末期の社会変容とジェンダー規範の変容
一つにはアイルランドから日本まで、ユーラシア大陸の東西で現在につながる文化が古代末期に生まれたことに注目しています。西方ではローマ帝国末期にキリスト教やイスラーム教が成立し、ゲルマン人、スラブ人、アラブ人などの移動がありました。東方でも同様に仏教の伝来や民族の移動があり、日本もこのころ姿を現します。二つ目のテーマとして、古代末期の女性に注目しています。西洋古代末期というのは神と向き合う「個人」が発見された時代と言われていますが、そのとき女性はどう生きていたのか。女性使徒テクラがイエスに誓って自分に洗礼を施す場面や、巡礼エゲリアが「私」という主語を用いることなどに注目して研究を進めています。

担当している代表科目の説明をお願いします

史料講読(西洋史)
担当者の翻訳した海外の代表的な研究者の文献を読んでいます。まずは自分で原文にあたり、わからないときは担当者の日本語訳を参考にして読み進めています。2020年度からは新しいテキストで、Averil Cameron, Byzantine Christianity, London, 2017を読み始めています。

史学演習
古代オリエントから中世末期まで、西洋の古代中世史を幅広く担当しています。毎年多彩な卒論が提出され、今年もローマの奴隷制、古代ギリシアの女性だけの祭り、レコンキスタ、カルタゴの歴史、中世イングランドのペスト、ヒッタイトの王妃、古代ギリシアの原子論、古代地中海の海の民などさまざまで、皆自分なりに探求して開眼するところがあったのではないかと思っています。新しい人の新しい観点の卒論を待っています。

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