美し記

奈良大学

総合社会学科

「きれい」「かわいい」「うつくしい」の使い分け

総合社会学科では、「きれい」「かわいい」「うつくしい」という3つの表現について、それぞれがどのように使われているのか、また、人が人を「きれい」とか、「かわいい」とか、「うつくしい」と表現するときに、何を重視してそのように表現するのか、について調べました。メンバー間で話し合い、定性的な調査と定量的な調査の二種類の調査を行うことにしました。

定性的な調査では、奈良県立平城高校と奈良県立郡山高校にご協力いただきました。
男子・女子それぞれ5名程度のグループになっていただき、奈良大生が司会をしながらインタビューを行いました。

定量的な調査では、奈良大学の学生にアンケート調査を行いました。「きれい」は「うつくしい」の代替表現となっていたため、「うつくしい女性」と「かわいい女性」に関する40項目の質問に5段階評価で回答してもらい因子分析を行いました。

まず、「うつくしい」という表現は、日常的にはほとんど使われていないようで、代わりに「きれい」という表現を使っていることがわかりました。「うつくしい人」という代わりに「きれいな人」と表現するわけです。
次に、「かわいい」という表現については、高校生においても大学生においても頻繁に使われ、また、人物の評価としても非常に多様性に富み、柔軟な表現であることがわかりました。特に女性は、「かわいい」の使い方がとても多義的で、誰かが言う「かわいさ」が自分のそれとはまったく違う、ということがよくあることもわかりました。さらに「かわいい」については人付き合いの良さといったコミュニケーション要素が重視されていることもわかりました。

それに対して、「きれい」や「うつくしい」という表現は、その基準がほとんどの人において共通であるということがわかりました。高身長、黒髪、長髪、色白、スリム、といった外見、しっかりしていて大人っぽい、自我が強くて人に流されない、頭が良い、芯が強いなど性格面で「うつくしい」が構成されているようです。一見するととっつきにくいのかもしれませんが、それでいて明るく、心が広くて親しみやすいといった高いコミュニケーション能力を合わせ持っていると、特にその「うつくしい」という評価が際立つようです。

もうひとつ、「うつくしい」という評価で特徴的だったのは、いかにそれが「自然であるか」ということでした。うつくしさは自然の風景を形容する表現として受け止められており、その言葉が人間に対して使われる場合でも同様で、ナチュラルな雰囲気というものがとても重視されていることがわかりました。

映像では、高身長、黒髪、長髪、色白、スリム、という外見的特徴にプラスしナチュラルな雰囲気を感じられるよう注意しました。表情は仕草、ヘアメイクに現代的な「うつくしさ」が表現できていると思います。

プロジェクトメンバー

  • 川西 里奈(カワニシ リナ)
  • 森 仁美(モリ ヒトミ)
  • 吉本 匠希(ヨシモト ショウキ)
  • 渡邉 満(ワタナベ ミツル)