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国文学科からのお知らせ

2021/11/26

授業風景

狂言師・茂山千三郎氏さんを講師に招き、令和3年度 国文学科特別講義『狂言を通して見えてくる日本人の和らい』を実施。

 10月25日に狂言師の茂山千三郎さんのご協力のもと、本学の国文学科の学生・大学院生・通信教育部学生を対象に、令和3年度 国文学科特別講義『狂言を通して見えてくる日本人の和らい』を行いました。大蔵流狂言師である茂山千三郎さんは、FMラジオでDJを務めるなど、国内はもとより世界の若者達へ古典芸能“狂言”の魅力を発信しています。
 
 茂山さんは講義の中で、狂言は型(様式)で感情を表現しており、600年以上の長い歴史の中で、演者が創意工夫し、試行錯誤して見ている人にわかり易い型を作り上げたと話し、型(形)から入り、そこに精神を入れていくのが能や狂言、華道や茶道などの日本の文化の特徴だと語りました。また、豊富な海外公演の経験からみた国柄による狂言の楽しみ方や笑いの違いについても解説いただき、狂言は、自分が面白いと思ったところで笑ってよい、と教えてくださいました。笑うということが健康に直結していると語った茂山さんは、「狂言が心のワクチンでありたい」と講義を締めくくりました。
 
 ユーモアあふれる語り口で、『柿山伏』などの型の実演を交えて行われた講義は、声を出して笑い、茂山さんの所作と姿勢の美しさに魅了され、あっという間に時間が過ぎました。現代人にも親しみやすい狂言という古典芸能を通じて、日本人の笑い、そして日本の文化について考えるよい機会となりました。
 
 質疑応答では、「お笑い芸人による狂言のパロディをどう思うか」「発表で緊張しないためにどうすればよいか」などの学生からの質問に対し、気さくに、そして学生の心に寄り添って答えてくださった茂山さん。また、講演終了後には、司会の三宅晶子教授(中世日本文学)と狂言研究会の学生が控え室でご挨拶させていただきました。茂山千三郎さん、本当にありがとうございました。
 
 奈良大学は、本物を“見る、触れる、聞く、感じる”「生きた学問」に取り組むことを重視しています。国文学科では、資料の実物を見ること、文学の舞台に実際に出向くことなど、《体感する国文学》を学びの基本の一つとし、それらを通じて、作品を多角的にとらえていきます。年に一度の特別講義では、普段の講義・演習では触れることのできない分野について、外部より講師を招き、専門的な講演を行っていただいています。今回の特別講義は、新型コロナウイルス感染拡大防止対策のため、30人限定での対面講演とし、会場風景を撮影した映像を文学部国文学科・通信教育部・WEB令和館講座(第6回)で配信中です。奈良大学WEB令和館講座についてはこちらをご覧ください(奈良大学 公開講座ページ http://www.nara-u.ac.jp/research/area/lec_public/)。
 

 学生の感想(リアクションペーパーより)

「今回は心の底から生で見ることができてよかったと思える講演でした。
一番はじめの「笑い」はとても圧倒されました。声の迫力に飲まれそうでした。今回の講演は狂言だけでなく、能や世界中の伝統と結びつけてお話してくださったので、わかりやすく非常に楽しく拝聴させていただきました。お話を聞くまでは私も狂言に対して堅苦しい印象を持っていましたが、面白おかしくお話してくださったおかげでその印象はきれいさっぱりなくなりました。一度劇場に足を運んで見ようと思います。
 また日本人が様式を重んじ「型」を大切にしているところがよく理解できた気がします。
 最後に思ったのは、狂言の「型」は今後変わることがないのかということです。「余計なものをそぎ落としたもの」が「型」ならば、そこに加わることはまったくなくなるのか気になりました。
 本日は楽しくためになるお話をありがとうございました。」
 
「私は親の影響か、小さい頃から古典に触れる機会が多く、狂言も好きでした。小学校で習ったとき、自分は面白くてたまらなかったのに、周りの人が「よくわからない」「つまらない」という感想で、驚いたことを覚えています。舞台に立つ方から、その教育に関するお話を伺うことができて、良かったです。
 私は日本舞踊を習っており、狂言の型に近いものや、違いを見ることができました。リアルな動きと型があったのですが、お客さんから見た時のわかりやすさ、自分の思っているより大きく動くなどは、よく言われていたので共通するところなのかと思いました。
 言葉の違う外国での公演の面白さや難しさは、興味深かったです。言葉が通じなければ難しいのかと感じていましたが、動きの面白さや心の動きは伝わるのですね。
 “すゑひろがりず”に対しても、優しく言ってくださり、ありがとうございます。
 今日は本当にありがとうございました。」
 
「(前略)話の中にあった国によっての反応の違いというのも興味深かった。アメリカのシビアさは予想していたが、乗ってくれた人の熱いアンコールなどというのは、あまりイメージがわかなかったので、少し驚いた。質問の答えにあった、ロシアでの追加公演を頼まれるといった話は、ロシアに対するイメージがけっこう変わった。
 狂言に対し、素人知識しかなく、あまりイメージがわいていなかったが、今回の講演での迫力、おもしろさといったことを強く感じ、狂言に対してもう少し知りたいと思えた。」
 

熱心に茂山さんの講義を聞く学生たち

質疑応答の様子

 

 

 

 

 

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