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国文学科からのお知らせ

2018/04/24

ニュース

文学部国文学科・石川 一教授が、仏コレージュ・ド・フランスで招聘講義を行いました。

 文学部国文学科の石川 一(はじめ)教授が、フランスのコレージュ・ド・フランス、ジャン=ノエル・ロベール教授の招聘(しょうへい)により、同機関で講義を行いました。コレージュ・ド・フランスは、フランスの高等専門研究機関の一つで、その前身であるCollegium Trilinguaeは1530年の設立という長い歴史をもつ機関です。著名な教授陣による講義は聴講自由となっています。
 12年前にも高等研究院(EPHE)で招聘講義を行ったことのある石川教授ですが、今回は、2018年3月1日から31日まで当地に招かれ、『慈円「二諦一如」』をテーマに4回の講義を行いました。講義内容はコレージュ・ド・フランスが一冊の書籍(フランス語)として刊行する予定です。

 

  

コレージュ・ド・フランス より贈られたフランス国立造幣局鋳造のメダル。
側面に “Hajime ISHIKAWA 2018” と刻印されている。(写真右)

 

通訳の方と打ち合わせ中の石川教授(左)

 

 

講義の案内掲示

 


以下、石川 教授に、「慈円」と「二諦一如」について、簡単にご説明いただきました。


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 慈円「二諦一如」について

  慈円は道理の書『愚管抄』を著したことで有名ですが、『新古今和歌集』入集歌数九二首で、第一位の西行(九四首)に次いで第二位という時代を代表する歌人でもあります。承久の乱に向けて後鳥羽院が反鎌倉幕府への不穏な策動を牽制するために、諸社に法楽百首を奉納します。伊勢・北野・日吉・石清水・春日・賀茂・四天王寺聖霊院などの御加護に拠って、争乱を忌避したいというのです。もともと百首歌を奉納することは神を喜ばす目的でしたが、この頃になると神への祈願を籠めた歌を含んだ百首歌を奉納するようになります。
 天台教学の要諦「二諦一如」は極めて難解で簡単に説明は出来ないのですが、慈円は天台座主という地位に四回も就任した高僧ですから、思想的研鑽に拠って「二諦一如」を獲得しました。中国の『法華玄義』などの法華経の注釈書などにある「二諦一如」という用語は真諦(絶対的真理)と俗諦(世俗的真理)が究極には一致するという考えで、「煩悩即菩提」「王法即仏法」などに置き換えることが出来ます。慈円はこの「二諦一如」を通して「和歌即仏道」を具現しようとしたのです。

 

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