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About Nara UNIVERSITY

大学案内

理事長メッセージ

教育と研究の充実
―奈良大学創立50周年を迎えました―

学校法人奈良大学の淵源は大正14年(1925)、藪内敬治郞先生が私財を投じて創設された南都正強中学に遡ります。本校は向学の精神を強く懐きながら、経済的に恵まれず進学を断念して働く青年たちに開かれた無月謝の夜間5年制の中学校でありました。

最初の入学生は応募者83人から選ばれた50名で、平均年令は18歳、最年長は38歳、職業は農業、役場の吏員、巡査、軍人、刑務所の看守などさまざまで、生徒は無遅刻、無欠席で通学しました。教壇には創立者の教育への高い理想と情熱、青年への深い愛情に共鳴された奈良女子高等師範学校、奈良師範学校、奈良・郡山・天理中学校等の先生方が無報酬で立たれ、生徒を親しく指導されました。一人ひとりの学生(生徒、園児)を大切にして向き合う教育はいまに継承され、私たちはこの伝統を誇りとします。

建学の精神は「努力すること」と「正しきに強き人であること」の大切さでありました。これは藪内先生の愛情と激励のこころから発した精神で、生徒自らが課題を見出し解決に向かって努力し、正しく生きることは道徳・倫理にかなう普遍性をもつ在り方であります。この建学の精神は本法人設置の奈良大学・附属高校・附属幼稚園に継承しています。

爾来、時代や社会は大きく変わり、さまざまな試練を克服しながら、学園は教育の充実と人材育成に努力してまいりました。奈良大学附属高等学校は南都正強中学以来の94年の歴史と伝統に立って、豊かな人間性・確かな学力・健全と健康を養う教育を掲げて、人間形成と進学指導の徹底を期しています。奈良大学附属幼稚園は開設以来52年の歴史を踏まえ個性と自主性を重んじ、健康で創造性豊かな子供の育成を目指します。高校・幼稚園が地域の皆さまに支えられていることに感謝の思いを深くいたします。

奈良大学は本年創立50周年を迎え、教育の質の保証、研究活動と施設設備の一層の充実に努めています。学生の自発的学修を推進するアクティブラーニング・スペース、地域社会に大学を開放する講義室、文化財修復実習で復元された平安から鎌倉時代作と推定される四天王像の展示スペースなどを備える50周年記念新館は今秋完成いたします。

大学は文学部と社会学部、通信教育部を擁し、大学院は2研究科があります。文学部は国文学・史学・地理学・文化財学の4学科、社会学部は心理学・総合社会学の2学科で、学生は多く意欲的に研究に励み、卒業生は国の内外各界で活躍しています。通信教育部の文学部文化財歴史学科では全国的に多くの皆さんが歴史や文化、先人の生き方を熱心に学ばれています。大学院文学研究科は国文学・文化財史料学・地理学の3専攻、社会学研究科は社会学専攻のもと活発な研究活動が行われ、博士の学位も授与されています。

私たちは建学の精神のもと、確かな教育・研究の充実と堅実な経営を進め、更なる発展を目指します。

学校法人奈良大学 理事長
市川 良哉Yoshiya Ichikawa

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